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  果たせなかった約束

ここでは、BBS内で大反響を受けたノンフィクション「果たせなかった約束」の
全編の掲載とそれへの皆さんのご感想を載せているところです。
一読の価値は十二分に御座います。お読みください。


【題名】果たせなかった約束(改訂版)
【作者】カスタードパイ
【日時】2001/06/29 07:00:32 
より転載。


この話は実話です。決してネタなどではありません。
内容が内容だけに、書くべきか迷ったのですが、どうしても書かずにはいられず、書くことにしました。

なお、改訂版とありますが、これは、前ページに書いたところ、
妙に穿った見方をするレスがあったため、すぐに削除したのですが、きちんと書き残しておきたいので、
大幅に加筆訂正して、新たに書くことにしました。


きのう、わたしの大切な友人が、病気のためなくなりました。
その人とは1996年12月、セガサターンでインターネットが出来るようになったころ、
セガのBBSで知り合いました。

去年の5月ころまでは、ずっとメールのやりとりだけをしていました。
メールだけといっても、何でも話し合えるような関係で、いつしか、おたがいにとって、
なくてはならない存在になっていました。
あるとき、彼女が病気で、あとでれくらい生きられるかわからないことを知り、
急に不安になって、彼女に電話で連絡をとり、それから、ときどき電話でも話をするようになりました。
彼女によれば、ずっと、短期の入院、退院をくりかえしていた、ということで、それまでずっと、
明るいイメージしかなかったわたしにとって、それはとても衝撃的なことで、
そのことを知ってから、はじめて、オフで会おうね、という話になりました。
おたがい遠く離れたところに住んでいるので、それまではそういう話はなかったのですが、
事情が事情だけに、会おう、ということになりました。

ですが、それからまもなくして、彼女は長期の入院をすることになり、会うことができませんでした。
退院できたのは、去年の12月くらいになってから。
いよいよあぶないかも、という話を彼女からきかされて、
わたしはなんとか彼女を元気づけてあげたいと思い、
彼女の好きなゲームの話をしたりして、少しでも、早く良くなるように願っていました。
それから、彼女の病気のことを考慮して、会うのは困難なら、
せめて、PSOの中で会うことができれば・・・と思って、彼女にもそんなことを話したのですが、
入院中にDCが壊れて、処分されていたとのことだったので、じゃあ、2月に誕生日があるから、
そのときにプレゼントするからと話ました。
こうやって、目的があれば、彼女も、治療のはげみになるのではないかという思いもありました。
で、彼女の誕生日にDCとPSOとキーボードをプレゼントしました。
そのころ、症状はあまりよくなく、入退院を繰り返していて、なかなか会うことはできませんでした。
そんなことがつづいて「もうダメかも」という電話がくるたび、
一生懸命彼女をはげまして、なんとか命をつないでいたのですが、奇跡は起こりませんでした・・・・・・

結局わたしは彼女との約束を果たすことができませんでした。
つらいので、もうPSOはやらないかとも思いましたが、
少し前に、彼女があぶなかったとき、とてもつらかったので、オンラインで知り合った友達に、
彼女のことを話して、はげましてもらったりしたので、
続けようと思いました。はげましてくれた友達にもきちんと報告しないといけませんし。
それになにより、ずっと落ち込んでいるより、これまでと変わらずいることが、
彼女に対しての一番のはなむけになるような気がするからです。

長々と書いてしまいましたが、彼女の生きた証として、このことを書きました。
享年25歳。若すぎます・・・。
これからは、彼女のぶんも、一生懸命生きようと思います。



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