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  shannon&sharon 二人はとっても…♪

ここでは、BBS内で大反響を受けたノンフィクション「二人はとっても…♪」の
全編の掲載とそれへの皆さんのご感想を載せているところです。
一読の価値は十二分に御座います。お読みください。


【題名】shannon&sharon 二人はとっても…♪
【作者】TEAC
【日時】2001/06/28 13:09:06 
より転載。


もともとEUサーバーで冒険をするのは、発売日から2月までの間に一線級でキャラを操っていた
シャノン(説明文=http://ww3.enjoy.ne.jp/~yu-ki1016/内のNOVEL)が好んだ行動だ。
英語の勉強がしたくて留学しているぐらいなので、
やはり生の英語に触れる機会が楽しかったらしい。

そんなことで、さして英語力のない私もEUには興味があった。
こう見えても(?)かつてはイギリスやアメリカに友人がいたりしたこともある。
…とにかく、EUには興味があったのである。
USは逆レスタをかまされてオロチを盗まれた経験がトラウマになっていた。
やられたのは私ではなくシャノンだし、運が悪かったのであろうが。
…とりあえずEUだ。EUで冒険をして異文化の人間とブーマを殺戮しに行くのだ!!
そんなワケで到着したEUサーバー。はて、当たり前ですが外国語が飛びかっている。
英語はもちろん、フランス語にドイツ語にスペイン語にイタリア語までナンでもござれだ。

すでに何度かEUでの冒険は経験していたが、実は、あまりイイ経験はしていなかった。
運が悪かったといえばそれまでだけど、どうにも、気が乗らない冒険ばかりだった。
あからさまにレベルが低いのに先へ進みたがる人や、入ってくるなりダブルセイバーくれ
(これは本当に多かった)だとか、ファ●●ジャ●●といきなり言われたこともある。
そのときは「セガのゲームで遊んでるクセにやかましい」と言い返してしまいましたが…お下品。
それでも、レスタをあまりかけてくれない外国人、レスタをしても何も反応ナシの外国人、
やたらと先へ進みたがる上にアイテムへ向けてアンパン競争をする外国人…などなど、
日本カルチャーとの違いを目の当たりにしたようで面白かったのでクセになっていた。
とはいえ、日本にも同じ人間はたくさん居ましたケド^^;

そんな私ですが、JPで遊ぶ友人との冒険の前にEUで少しだけ遊ぶという
生活パターンを繰り返していたのデス。そんなある日、ロビーで長身のフォマールに出会いました。
どうも、日本との大きな感覚の違いとしてEUで感じるのは、あちらは、男性は男性キャラを、
女性は女性キャラを律義に使う傾向が強いというコトです。
それゆえ、EUでは男性キャラが圧倒的に多い。
そして、ハニュやフォニュはモテる可能性が高い。私は男性キャラも使っていたものの、
圧倒的に女性キャラのほうが使用比率は高かった。
それも、前任者のシャノンがいつ使っても良いようにと思ってのことだったが、
あまりキャラの性別は気にしていなかった。

というワケで、その日に使用していたのはチビフォマール。
同じフォマールで同じ髪型だということ、そして名前が1stキャラシャノンと似ていたことで、
なんとなく興味を持った私は、言語設定がフランスのフォマール、シャロンに声をかけたのだ。
ワードセレクトを用いてチーム結成。その場に居合わせた二人も誘って4人で洞窟へ。
冒険を開始する。

言語設定が日本・フランス・スペイン・英語とバラバラだったこともあって、基本的には無口な進行。
そんなとき、私がダメージをうけたシャロンをレスタで回復。すると、シャロンは立ち止まった。
「?」 何をしているんだろうと思っていたが、その次の瞬間、
シャロンから発せられたのはワードセレクトの「ありがとう」であった。
ちょっと、嬉しかった。

なにせ、あちらはレスタに感謝をする人が少ない(と思われる)。
ついでに、ワーセレを使う人も少ない(笑) そんな中でシャロンは異彩を放っていた。
これも悲しいことに定説ですが、外国サーバーでは、なぜか妙にレアマグやレアアイテムが多い(笑)
しかし、シャロンには、そのような雰囲気がいっさい感じられなかった。
そんなワケで非常に好感度の高かったシャロンに、こちらからギルドカードの交換を持ちかけた。
もらったギルカには、何も書かれていなかった(笑)
後日、シャロンがオンラインになっているのを見かけた。
ストーカーになってはいけないと思ったのだが、さりげなくロビーで横切ってみせた。
無視された(汗) ひいい~そりゃね~ぜ~。
さらに後日、今度はメールで元気?と送ってみた。反応ナシ。カナスィー。
またまた後日、今度はロビーでメンバーを集めているシャロンにさりげなく接近して、
「私も入っていい?」と切り出してみた。「OK」とそっけなく答えられる。

とりあえずはまた一緒に冒険ができる!

一歩間違えると迷惑な人間そのものなので気をつけてはいるのですが、
私は「この人イイ人だ!」と思うと、絶対に後日に会いに行くのです^^;
たださえ身内だけでゲームを楽しむことが多い昨今、
せっかくの出会いを無かったことにはしたくない。自己満足ですが。

とにかく冒険だ。
最初に出会ったとき、シャロンのレベルは20そこそこだった。
この時はすでに40オーバー。マグはナーガに。短銃はヴァリスタになっていた。この日も寡黙なプレイ。
「ありがとう」だけは律義に戻ってくるけど、それだけ。しかし、確実に信頼は生まれつつあるようだ。
ナンパ目的じゃないってわかってもらえたかな(笑)

何度となくEUで冒険をするうちに芽生え二人の信頼。
ある日、シャロンのほうからメールが届くようになった。
英語で「一緒に冒険行こう!」と声がかかるようになったのだ。
思わず感動。

あの警戒心バリバリだったシャロンが、メールまでくれるようになったのだ。
そうしてEUまで出向くと、シャロンがEUでの知り合いらしき人たちに
「この人、日本から来てるんだよ!」と紹介をはじめた。
たはは…。なんだかなぁ♪
しかし、シャロンの熱のこもった紹介は続く。
「こんなイイ人はいない!」「日本の親友!」「憧れ!」「強い!」「大好き!!」
……そ、その辺にして冒険しようよ。照れるぞシャロン^^;

そんなことを繰り返していたある日、いつものようにメールで誘われた私は
シャロンのゲームに乱入するにあたって、1人の友人を同伴した。
その昔に書かせていただきましたシャノン隊の話にも登場するAiでした。
シャロンに紹介してからプレイしたのですが、このとき、シャロンと一緒に居たヒューマーが、
いたくAiを気に入ってしまい、それこそ冒険の間中、口説いていました。
英語をまったく介さないAiはキョトンとしていましたが、私はどうしたらイイものか迷います。
シャロンの知り合いらしいので、無下に扱うワケにもいかないと思ったから。

ところが、遺跡2に差し掛かっても口説くのをやめないヒューマーにブチ切れたのは、
他ならぬシャロンでした。
「もうやめなさい! 彼女が脅えているのがわからないのか!?
そんなことを続けるようなら、私はもうあなたとは遊ばない!!」

そのヒューマー君ですが、シャロンに怒鳴られてからは、なにやら言いわけを始めました。
しかし、まったく取り合わないシャロン。すごい。怒ったら恐いぞこの人(笑)
そうしてヒューマー君はシャロンに不本意ながらも謝りつつ回線オチ。
するとシャロンは私達に向かって向きなおり、「ごめんなさい…彼はとても若いんです…」と謝罪。

そのことをAiに伝えると、「キミはオッケーだ!」などと妙な英語を喋りだしたので、
あわてて私がワーセレで「シャロンやさしい」と切りかえす(笑)
すると、シャロンがどうやってそんなワーセレを使っているのかと尋ねてきた。
むぅ。ワーセレの使い方? そんな高度な英語はわからぬ(笑)

答えあぐねて押し黙っていると、「なんで私のワーセレにはその言葉がないの~!!」
と叫んでヴァリスタを乱射。わわ!落ち着け!傷は浅いぞ!

なんとか辞書を片手に説明すると、シャロンも会話文作成に気づいたらしい。
「wow! cool!」喜んでいるようだ。
「coooooooool!!!!!!」ばすんばすん! 結局は乱射するんかい!^^;

ある日、シャノン隊で私は遊んでいました。KとMと私の3人だったのですが、
そこにシャロンが入りたいと言い出したので、ちょっと考えてから私はゲーム名を教えました。
ゲーム名「青猿捜し」 シャロンにとっては東洋のあやしげな文字。
案の定、一発で理解することはできずにメモをとりだしたらしい(笑)
そうして4人で坑道へ。すると、シャロンの手にはダブルセイバー。これは…そうだ。
私がシャロンと冒険しているとき、彼女はつねに小銃を使っていた。
ダブルセイバーは一度も出たことがないらしい。そこで私は、3本持っていたということもあり、
ダブルセイバーをシャロンにあげた。すごく喜んでくれたが、使っている状態は初めて見たので、
なんだか感動…。ワーセレで言ってみる。

「シャロン ダブルセイバー かっこいい」
すると、立ち止まるシャロン。何かを言うつもりなのだとスグにわかる。
「YES!!!! Thank you!!!」

私はこのとき、レアアイテムを喜べる気持ち。
友人にもらったアイテムを大切に思う気持ちを喚起されました。
いつのまにかレアを複数持つのが当たり前になってしまった私が忘れていたものを、
シャロンは持っているような気がしたから。
そういえば、この時の冒険で、ふと時間の話題になりました。シャロンはその時、
夜の6時だと言っていたのに対して、日本が深夜0時を過ぎているのだと告げるととても驚いていた 。
「なんでそんな遅い時間に日本人は遊ぶのか!?」
む、テレホーダイなんて説明できないよ(笑) 困ったあげくに

「夜が好きだ」

などとよくわからない事を言ってしまう。もしかしたら今も誤解したままかもしれない(笑)
シャロンと「遠い地のお友達(スレッド780)」を書かれた死神レレさんの出会いはこの直後。
レレさん達の集うロビーに、部外者の私もよく出没していたのですが、
それを追いかけてシャロンがひゅんっ♪と登場したのです。
そして、そのロビーには外国人が唐突に表れてもイヤがるような人はいなかった。
それどころか、「うおおおお!!」と狂喜乱舞する人まで居たぐらい(笑)
とりあえずその日は紹介だけして、シャロンと二人で森へ。

しかし、この日は二人にとって忘れられない日になる。
森へ降り立った私に、シャロンは「見て!」と言ってからグラ●ツを放った。
バグ技だ。もちろんダメージはないし、シャロンのことだから悪意はない。
しかし、私は計り知れないショックを受けた。あのシャロンがバグ技を……。静かになる私。
シャロンは楽しそうにグラ●ツ連発。悲しくなってしまった私は何も言わずに町へ戻ってしまう。
すると、あわてて追いかけてきたシャロン。お詫びとでも言うのだろうか、アイテムを床に置く。
しかし、このアイテムを見て私はさらに落ち込んでしまう。
そこにあったものとは、カ●スソー●●ーの杖99。そんなもの天然であるはずがない……。
私はさらに静かになってしまう。さすがにシャロンは「どうしたのか?」と聞いてくる。
ややあって私はようやく喋りだした。

「私はチートは嫌い…。私が守ってきた世界を壊してしまうから…。
シャロン、なんでそんなことするの? シャロンのこと信じてたのに。シャロンのこと大好きだよ。
でも、これじゃ仲良くできないよ…」
シャロンの答えはこうだった。
「でも、本当に強くて便利だから」
これを聞いて私のなかで何かがはじけた。
「今日はもう遊べない…ごめんね」
と言い残して落ちる。

悲しくて、テレビ画面を前に1時間ほど落ち込む。
他の誰でもなく、シャロンのことを勝手な思い込みで信じ込んでいた自分に対してヘコんでいた。
しばらくして、私は再びラグオルへ。イヤなことを忘れようと友人のゲームで遊ぶ。
すると、シャロンからメールが来た。
「あなたは今ゲームをしているのに私とは遊べない?」

私は返事を返さない。返すべき言葉が見つからなかった。
するとシャロンは、持ち前の機敏さで私がどうしてかまってくれなくなったのかを理解したらしい。
「信じて! 私はチートしていない! きっとあなたはとても怒っている。
でも私とまた遊んでほしい!! お願い!!」
これらの謝罪メールは、実に1時間にもわたって送られてきたのだ。

私は、当初の怒りや落胆が、どんどん自分に向かってのものに変化していくのを感じていた。
そうだよ。シャロンが自分の意志でチートしたわけないじゃないか…。
あれだけ一緒に遊んできて、信じることもできないのか…?

「シャロン。また遊ぼう。でも、バグ技はもう使わないで。
それと、あのアイテムももう使わないで。シャロンのこと嫌いになりたくないよ。
これからも冒険したいよ。だからお願い。」
「約束します! 私を嫌いにならないで!」
「……」
「まだ怒ってる?」
「いや。シャロンのこと好きだよ」
「YES!!!!!!! I do love you too!!!!!!!」

こうして、シャロンと最初で最後のすれ違いは幕を閉じたのでした。
それからのシャロンは、レレさんのロビーをいたく気に入ったようで、
もっぱらそこに居るようになった。冒険する機会は減ってしまったけど、
それでもたまに顔を合わせると「!!!!!」と喜んでくれる。
そんなある日、日本でVer2が発売されることが決定。
シャロンもそのことは知っていたようで、「SEGA~!」とお怒りのご様子。
シャロンはVer2の話になると、とても寂しそうだった。
「みんなVer2になる。私は皆と遊んでもらえなくなる。悲しい。」
私が答える。

「Ver2でもシャロンとは遊べるよ」
しかし、
「NO!!! 遊べるけど、新しい要素にみんな夢中になる。
レベルもあがる。私はそこに加わることはできない。」

なんだか私はVer2発売で浮かれていた自分を恥じた。
自分が逆の立場だったら? 仲良くしていた冒険仲間だけが新しい場所へ行ってしまったら?
こんなに悲しいことはないと思った。

「シャロン…Ver2が発売されても、私たちは一緒にいられるよ」
「pffff..........」
「シャロンのこと本当に好きだよ。大切だよ。今までもすごく仲良くしてきたし、
これからもそうだよ。信じて。会いに行くよ。メールも今までみたいにちょうだい。
お願いだから信じて。私たちはこれからも一緒に居られる。絶対に一緒に冒険しようね」
「……arigato(日本語」

この後のシャロンについては、レレさんたちのほうが詳しいでしょう^^
ちなみに、今も一緒に冒険してます。レベル16以上のテクニックは平気なのか最初は心配したけど、
平気だとわかってからはどっかんどっかんと使ってます(笑)
私信になってしまいますけど、シャロンを快く迎えてくれたレレさん。本当にありがとう。
安住の地を与えてくれて彼女も喜んでいると思います。
シャロンに日本語を教えてあげているeさん。
あなたがいるからシャロンは気軽に話すことができるのだと思います。
本当にありがとう。それから姫さん。英語なしであれだけシャロンを巻き込んで
コミュニケーションとれるのはアナタだけです! いつもシャロンを冒険に誘ってくれてありがとう。

長文駄文にお付き合いいただきありがとうございました^^
皆様にも、素敵な出会いがあることを祈って……

TEAC


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