月別アーカイブ: 2003年1月

ただそれだけなのに

あなたは幸せを
私は幸せを
二人は互いに
感じているのだろうか

私もあなたも
白い砂浜へ誘う
皆はそう望むけれど
扉があるわけでもなく

ひと時の暖かさを求め
息苦しい吐息を交わす
あなたと二人でただそれだけなのに
氷に血がにじむ

苦しさや寂しさから
逃げるように
白馬の王子様を待つ
誰かに成りすます

けれどそこは
いつもと変わりの無い
狭く暗い部屋の中
誰かが1人佇むだけ

触る事の出来ない物ばかり
蛇の首達をもたげさ迷う
ただ癒されたいそれだけなのに
疲れ落ちて眠る

ただそれだけ
けれど手に入る事は無く
ひたすら耐える目には
青い空と白い砂浜

一つと千の雫

貴女の胸にいつか届くの?
雨が舞い降りては散る
交す言葉は永遠に続く
だけど、つながる事は無い

一人、岩戸に隠れ
貴女は黙り込む
集まる声を塞ぎ
誰もが立ち去る

止む事無く降り続き
そして、岩を穿つ
何時かはと、待ち望む
その顔を照らす日を

1つの雫が落ちては流れ
やがて 溢れて満ちる
扉は開き 振り向く貴女
光り 輝き舞い踊る

差し込む日を
覗き込んだ貴方の顔は
その時、私に
語り掛ける貴方の声は?

貴女が流す涙は
全て舐め取り去るよ
岩を伝う雫が
落ちて行く様に