月別アーカイブ: 2003年4月

夕暮れの籐椅子

校庭の竜巻に向かって走り
開かずの5階へ上った
十字架の書いたチラシを渡す人達
一ヶ月蓋を開けてない牛乳ビン

台風が来た次の日
体育館に鉄骨が刺さり、
図書館の屋根が消えた
床をふく僕達を見つめる穴

TOKIO

暗がりに顔が浮かぶ向こうでは
星海が線を引いて消えて行く
墓標の群れに明りが灯る頃
蛙の声が戸を越えて流れる

苔生える石畳は続き
灯篭がその上に並ぶ
橙の気だるい日がある頃
。。。

見るでもなくつけっ放し
あてもなくチャンネルを変える
振り返ればそこには
遠く離れた故郷を思い出す