きれいな曇り空の下で

綿地の空が木枝からのぞく
下には白い墓標の群れが見え
向こうを気にする事もなく
喧騒と紫煙の臭さが身にしみる

自身の無さと寂しさに
口が開き、紛らわす音で溢れる
焦りと期待が先に立ち
頁を手繰り寄せる手は忙しい

漂う無力感に抱かれて
虚空を見つめ思いに耽る
浪費した時を数え
次の道へ歩みだす

金色に輝く流体と
ゴミに囲まれ 下に俯き
煩さに身を離し
レンズの向こうに何を見るや?

小さなwindowsを見つめ
豆腐の角を叩きのめす
やる気の無い眼差しを向け
熱心な言葉を吐き出す

一時の空白、空いた流れ達
自分に関係無いかのように
短い影を落とし
ただひたすら じぃと 彼らはたたずむ

火送り

貴方に追いつくのは何時の日か
貴方の声、貴方の目、貴方の髪
他愛ない事に、戸惑う
あの山を越えたなら見えるだろうか

遠くに花火の音がして
そう言えばどこかで祭りが
あったのだろうかと 思い出す
目の前は原色の世界 響きに包まれる

時計の針が進む音を聞きながら
キーを叩く 雨音が何故か聞こえ
何を思うでもなく 何かを思い
夢を見ながら眠ろうとする

姉

痛みを感じながら姉を思う
引き込まれそうになるや引きずり出され
自分は心地よく寝入るのだ
残された誰かは 独りで待つ 覗き込みながら

眼鏡に三つ編み ジャージにサンダル
似合いもしないセミの怒声を上げて
四角い顔に立ち向かう 誰もいない中で
ぼんやり広がる濡れた視界に写るのは?